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2016.01.28健康術

太り過ぎは寿命を縮める?

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お正月休みで食べ過ぎた、という方も多いかもしれません。

冬場は外に出ての運動も不足しがち。美味しい冬の味覚も身の回りにあふれています。

どうしても太りやすくなる季節なのです。

誘惑に負けて体重増加を放置していると肥満になります。


今回は、ビジネスパーソンの大敵である「肥満」に関してお話しましょう。


肥満者は手術のリスクが高くなる

まず、医師の立場から言わせて頂くと、肥満である患者さんの手術は肥満でない患者さんに比べて難しくなります。

例えば、お腹を開ける手術ですと、分厚い皮下脂肪のため手術する視野も狭くなり、手術操作が難しくなります。

また、脂肪のため手術の傷がしっかりと閉まらずに感染したり、再度傷が開いたりします。つまり、リスクを伴うのです。


実際、肥満度を示すBMI[ボディ・マス・インデックス=体重kg÷(身長m×身長m)]が35以上では病的肥満ということで、手術でかける麻酔が管理上難しいため麻酔料金が上がります。

さらに、2011 年から2012 年にかけて手術された約23万例を解析した外科系学会社会保険委員会連合が示したデータからは、BMI30 以上の胃、膵臓、大腸に関する手術の3 つの術式について、ほぼ1 時間の手術時間が増えたことが明らかとなっています。※(1)参照


手術時間が長くなるとそれだけ患者さんの負担も大きくなります。

さらに、長時間の手術は外科医側もストレスがかかり、麻酔の時間も長くなります。

肥満は良いことが少ないだけでなく、合併症のリスクが増える因子なのです。


肥満は万病のもと

肥満は手術等の治療のリスクだけでなく、それだけで多くの病気をまねく要因となります。

人間は年齢とともに筋肉量や骨量が減り、からだを支える力が弱くなります。

そこに肥満が加わると、骨や関節への負担がさらに増えて、腰痛や膝痛などを引き起こします。


すでに腰痛や膝痛をお持ちのビジネスパーソンの方は太り過ぎに要注意です。

肥満は骨格系だけでなく、内臓系にも悪影響を及ぼします。

乳がん、前立腺がん、大腸がん、子宮がんなどは、肥満によりがんのリスクが高まることが判明しています。

また、高血圧、脂質代謝異常症、糖尿病、痛風、膵炎の原因となることもあり、まさに百害あって一利なしです。


会社で重責を担う立場にいるビジネスパーソンは、自己管理の拙さにより体調を壊すことは誰からも望まれていません。

肥満は日頃の心掛けで予防できます。肥満の2大原因は、食べすぎと運動不足です。

まずは自分の食生活を見直し、肥満につながる食事内容と食事方法を避けましょう。

昔から言われている、腹八分目を目指し、ドカ食いや寝る前の食事を避けるだけでも効果はあります。


また、一日のスケジュールにミーティングや営業などのビジネス関連だけでなく、

食事と運動のスケジュールを一緒に組み込んでおくのも効果的です。

なお、極端な食事制限だけで体重を落とそうとすると、脂肪だけでなく筋肉や骨も弱くなってしまいます。

からだを支える力が低下すると、肩こりや腰痛、膝痛などを起こしやすくなり、さらに運動から遠ざかります。


ダイエットをするときは、食事と運動を上手に組み合わせて筋肉量や骨量を維持しつつ、脂肪を落としていくことが大切です。


※(1)外保連ニュース第24号2015年8月 →こちらからご覧いただけます。



AUTHOR
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裵 英洙 (はい えいしゅ)

外科医、病理専門医として勤務医時代を過ごした後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネス・スクール)で医療経営・ヘルスケアビジネスを学ぶ。在学中に、医療コンサルティング会社を設立。現在も臨床業務をこなしながら、医療機関経営コンサルティング・ヘルスケア企業アドバイザリー・ヘルスケア系ベンチャー支援業務などを行っている。『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』(ダイヤモンド社)など著書多数。

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