DOCTORビジネス健康術
一覧へ戻るシフト勤務をしている人は病気になりやすい?
現代社会では夜に働く人がどんどんと増えています。
コンビニエンスストア、警備会社、飲食店、ドライバー等、夜間に仕事をする職種や職場はたくさんあります。
就業者の3割弱がシフト制で働いている、とのデータも。
そのシフト制勤務が様々な病気のリスクや体調を崩す原因であることが分かってきました。
シフト制勤務者は太りやすい?
シフト制勤務をしている人にはびっくりする研究結果があります。
9時から17時の時間帯以外にシフト制で働くビジネスパーソンは、太りすぎや睡眠問題を持つ傾向が高く、糖尿病など生活習慣病のリスクが高まる可能性があるのです。これは、生活スタイルと肥満、糖尿病の発症などの関連について、米国のウィスコンシン大学の研究チームが1000人以上のデータを解析して調べました。
人間には体内時計のリズムがあります。この体内時計が乱れると睡眠障害が起こりやすくなると言われています。一般的には、夜勤や朝寝坊、夜ふかしなどを頻繁にしていると体内時計がずれるのです。
体内時計が乱れると、起床時間になってもすぐに起きられなかったり、寝るべき時間に入眠できなかったり、勤務中に強い眠気に襲われるようになります。
このように睡眠障害が続くと複数のホルモンのバランスが崩れ太りやすくなることが分かっています。
さらに、寝不足の時はなんだか体を動かす気がしませんね。
体がだるくて運動量が少なくなります。当然、体の代謝が悪くなりエネルギーの消費量が減ってしまい、体重増加につながりやすくなります。シフト制勤務の健康リスクは、体重増加や不眠症だけではありません。
その他のたくさんの医学研究から、8年のシフト制勤務で前立腺がんが3倍、乳がんは15年以上で1.36倍、などがんのリスクも増えることが分かっています。
一つでもリスクを減らしましょう
職種や職場規則のため、個人では勝手にシフト制を変更できない方も大勢いらっしゃると思います。
しかし、シフト制勤務をしていると病気のリスクが高くなることを知るだけでも、日頃の健康意識が高くなるでしょう。例えば、「シフト制勤務」×「喫煙」は病気のリスクがかなり高くなります。
シフト制勤務の方は、タバコを控えることはシフト制と関係なくできそうです。
また、「シフト制」×「暴飲暴食」の方もいらっしゃるかもしれません。
シフト制は太るリスクが高いのは分かっているので、さらに暴飲暴食が加わるとその体重増加に拍車がかかります。暴飲暴食はご自身の心がけで改善できそうですね。
このように、自分のリスクをきちんと把握したうえで、ご自身のおかれた環境でできることから一つずつ、まずは始めてみることが健康的な生活につながるのではないでしょうか。

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裵 英洙 (はい えいしゅ)外科医、病理専門医として勤務医時代を過ごした後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネス・スクール)で医療経営・ヘルスケアビジネスを学ぶ。在学中に、医療コンサルティング会社を設立。現在も臨床業務をこなしながら、医療機関経営コンサルティング・ヘルスケア企業アドバイザリー・ヘルスケア系ベンチャー支援業務などを行っている。『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』(ダイヤモンド社)など著書多数。


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