COLUMN健康コラム
一覧へ戻るビタミン・ミネラルの役割について
今回はビタミン・ミネラルの役割について理解し、より健康的な食生活につなげていきましょう。
人間の生命を維持させるために欠かせない栄養素の種類は、大きく分けて「糖質」「脂質」「たんぱく質」「ビタミン」「ミネラル」の5つに分かれています。
中でも「糖質」「脂質」「たんぱく質」は三大栄養素と言い、筋肉や脂肪などの身体の材料となり、エネルギー源になるものです。残り二つの「ビタミン」「ミネラル」は直接エネルギー源にはなりませんが、無くてはならないものです。この二つの働きについて説明をしていきます。
ビタミンの働き
ビタミンは主に三大栄養素の代謝を助ける働きがあります。三大栄養素は、単体だけではエネルギーになってくれません。また、免疫力を上げたり、疲労回復させたり、健康を維持する働きもあります。
ビタミンには水溶性と脂溶性があり、それぞれに栄養を吸収させるための特徴があります。
● 水溶性ビタミン ●
水に流れる為、調理法は焼くかスープで汁ごと飲むなどすると効率よく摂れます。すぐに尿として排泄されてしまうため、こまめに摂ることが大事です。
● 脂溶性ビタミン ●
油と一緒に摂ると吸収が良くなるため、料理の際には炒め物などが効率よく摂れます。過剰症がありますので、特にサプリメントで補う場合は、容量を守りましょう。
●ビタミンが豊富に摂れる主な食品
主に野菜にビタミンが豊富に含まれています。厚生労働省は1日の野菜の摂取目標量を350g(うち緑黄色野菜を120g)と定めています。
1皿70gの野菜の小鉢を5皿目標にして食べるとほぼ必要量が満たされる計算になります。不足と感じている方は、いつもの食事にあと1品でも野菜料理をプラスしてみましょう。
ミネラルの働き
人間の体内には約60種類の元素が存在しますが、そのうち酸素・炭素・水素・窒素を除いた元素をミネラルと言います。中でも、生命や健康の維持のために厚生労働省が摂取基準を定めているミネラルは現在十数種類あります。
ミネラルは、主に骨や歯(カルシウム、リン、マグネシウム)、血液や筋肉(鉄、亜鉛など)などの構成成分となります。また、ナトリウムや塩素、カリウムなどは体液を調整する役割があり、マグネシウムや鉄、銅、亜鉛などは、代謝の働きを促進する酵素の役割があります。
●特に不足しやすいミネラルと過剰なミネラル
一般的な食事では不足することがないミネラルが大半ですが、日本人は、特にカルシウムと鉄が不足していると言われています。骨粗しょう症や貧血などの要因につながります。
カルシウムは主に乳製品、骨ごと食べられる魚などに、鉄は赤身の多い肉や血合いの多い魚、貝類などに豊富です。摂れない時はサプリメントを使用することも一つの手ですが、過剰症もある為注意が必要です。
一方で、食塩摂取量は多い傾向にありナトリウムを過剰に摂取すると、体液の調整がうまくいかず高血圧の原因になります。塩分の摂り過ぎには気を付けましょう。
また、カップラーメンなどの加工食品やスナック菓子にはリンが多く含まれていています。
リンは摂り過ぎるとカルシウムの吸収を阻害して骨粗鬆症のリスクを高めてしまうため、加工食品に偏りがちな場合は、食生活を一度見直ししてみる事も大切です。