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2015.11.12健康術

上司が許せないー「陰性感情」をマネジメントせよ①

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人間関係のストレスはビジネスパーソンの大敵です。

しかし、上司から心ない叱責、部下との行き違いなど、ビジネスの現場は心を擦り減らすことだらけ。


本日はメンタルストレスマネジメントという観点で、仕事上の人間関係の摩擦や衝突によって生じる「陰性感情」(怒り、悲しみ、嫉妬などのネガティブな感情)と向き合い、対処していくコツを2回にわたってお話していきます。


陰性感情を対処するための方針は大きく2つです。


① 浮かんできた感情を認めること

② 溜め込まないこと


この2つの方針について、詳しく解説していきます。


まず認めることが先決 ―「感じてはいけない感情はない」

ビジネスの現場で「あいつは許せない!」といった怒りの感情が芽生えた経験が無い人はむしろ少数派なのではないでしょうか(笑)

一方で真面目な人ほど「こんな考えが浮かぶなんて自分は嫌なやつだ」などと、自分の内側から湧いて出てきた陰性感情にショックを受けたり、抑えこもうとしてしまいがちです。

しかしながら、陰性感情は我々が意識して完全に抑え込めるものではなく、ボディーブローのようにじわじわと心を蝕んでいき、かえって苦悩する時間を長引かせます。


精神科医の名越康文先生の言葉で「感じてはいけない感情はない」というものがあります。

心の動きというのは我々が思っているほどにコントロールできるものではありません。

浮かんだ「感情」とその後の「行動」は分けて考えることが重要で、相手に対するネガティブな感情が浮かんできても良いのです。


感情にとらわれ、好ましくない「行動」をとることで関係を悪化させてしまう前に、まず自分の心にふつふつと湧き上がっている感情をそのまま認めることが正しい対処の第一歩です。

具体的には、心が荒ぶっている時に冷静にその感情を見つめ、「私は怒っています」「私は悲しんでいます」などと実際に何回か声に出してみる方法が非常に有効です。


溜め込まないための3つのテクニック

陰性感情を認めた後は、それをなるべく短時間で吐き出すことが大事です。

ここでは3つの実践的な手法についてお話しいたします。


①深呼吸する

②思ったことをメモ、日記を書く

③愚痴を言う


こう書くと、「そんなことか」と心許なく思われるかもしれませんが、これらはいずれもエビデンス(医学的な根拠)を持ったストレス対処法なのです。

深呼吸のコツは2つ。

肺のふくらみやしぼみといった身体感覚を意識すること、そして「負の感情を外に押し出すイメージ」で「呼気の方をより意識すること」です。


感情をメモや日記に書くことで可視化し、表に出すこともストレス軽減に大きく役立ちます。


3つ目のテクニック「愚痴」に関しては、多くの方がネガティブな印象をお持ちかもしれません。

しかし、正しく使えば非常に有用なテクニックです。

良い愚痴り方にはポイントがありますので、次回の私のお話で詳しく解説させていただきます。



AUTHOR
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鈴木 裕介

ハイズ株式会社 事業戦略部長
日本内科学会認定内科医
2008年高知大学医学部卒業。一般内科診療やへき地医療に携わる傍ら、高知県庁内の地域医療支援機構にて広報や医師リクルート戦略、 医療者のメンタルヘルス支援などに従事。2015年より現職。

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