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2015.08.13健康術

意味のない早起きはそろそろやめませんか?

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早起きしたい人は、なぜ自分は早起きしたいのか?と考えて最近、外来で「なかなか朝が起きられない」「早起きできない」と訴えるビジネスパーソンの方によく出会います。

血液検査をしても大きな異常もなく、体に疲労が溜まっている感じでもありません。

しかし、当のご本人は「早起きできない」という訴えをお持ちなのです。

 

三文の徳をするために必須なこと

「早起きは三文の徳」と言いますように、早起きはビジネスパーソンにとっても有効です。

朝早く電車に乗ると、空いていてリラックスできますし、朝の静かなオフィスでは仕事がはかどります。

また、早めに起きて家の周囲をジョギングするとメタボ予防にもなりますし、朝食をゆっくりと取る時間が持てて美味しく味わえます。

前述の「早起きできない」ビジネスパーソンはたくさんの面で損をしているのかもしれません。


ここで注意して頂きたいのですが、三文の徳をするには「早起き」する目的が明確であることが必須なのです。

「なんとなく早起き」で朝起きても、すべきことがない場合は時間がもったいないですし、もしかすると早起きのために貴重な睡眠時間を削っているかもしれません。

すべきことがないなら睡眠時間を確保した方が身体にとっては望ましいのです。

早く起きると自分は何が嬉しいのか? 何を得られるのか? と、きっちりと自覚しておかないと早起きは難しいでしょう。

 

早起きの医学的メリット

もちろん、医学的に早起きすることにはメリットがあります。代表的なものを挙げてみましょう。

 

・自律神経のバランスが整う

早朝に起きて、太陽の光を浴びて気持ちが良いと感じる方は多いと思います。

太陽の光には自律神経(=交感神経・副交感神経)を整える働きがあります。

ただでさえ、ビジネスパーソンは毎日、イライラドキドキとストレスを抱えながら仕事しています。

緊張感をつかさどるのは交感神経で、リラックス感は副交感神経が担当します。

副交感神経が劣位になると免疫力が低下します。ストレスの多いビジネス環境では、自律神経のバランスは乱れがち。

そういう時こそ、早起きして太陽を浴びて規則正しい生活を手に入れることで、自律神経のバランスを整えることができるのです。

 

・適正なランチ行動が取れる

朝に余裕がなく朝食を抜くビジネスパーソンも多いと思います。

朝食を抜くと、空腹のあまりランチにドカ食いをしがちです。

暴食は消化器系臓器の負担になったり、血糖値の急上昇につながります。

また、朝食とランチの間隔が短い場合、空腹でないのにランチ時間になったからと言って過剰に食べると、摂取カロリーが増えてしまい、メタボリックシンドロームへの道を歩み始めてしまいます。

早起きによる朝食時間の確保により、適正なランチ行動へとつながるのです。

 

身体に異常がないのに早起きできない方は、早起きへのモチベーションがないか、または弱まっていませんか?

早起きすべき理由=“WHY”を今一度見直してみましょう。

「早起き」をするには早起きの方法であるHOWよりもWHYがまずは大切です。

早起きしたい人は、なぜ自分は早起きしたいのか?と考えて、ぜひ「翌朝すべきこと」を意識してベッドに入って下さい。



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裵 英洙 (はい えいしゅ)

外科医、病理専門医として勤務医時代を過ごした後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネス・スクール)で医療経営・ヘルスケアビジネスを学ぶ。在学中に、医療コンサルティング会社を設立。現在も臨床業務をこなしながら、医療機関経営コンサルティング・ヘルスケア企業アドバイザリー・ヘルスケア系ベンチャー支援業務などを行っている。『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』(ダイヤモンド社)など著書多数。

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