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2017.03.23健康術

部下にやつ当たりしない為に アンガーマネジメント③

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以前「アンガーマネジメント」についての記事を書かせて頂きましたが、読者の方から反響をいただきまして嬉しい限りです。

「アンガーマネジメント」とは怒りの感情をコントロールする心理的な手法です。

先日、記事を読んでいただいた方からご質問をいただきました。

今回はアンガーマネジメントの実践編として、このご質問に答える形でアンガーマネジメントの考え方を紹介させていただきたいと思います。


質問

「私は35歳の会社員で、内資の中規模企業で経理の仕事をしています。役職は主任です。

先日、課長への報告の際に、中傷混じりのダメ出し発言を受けました。

その場ではなんとか耐えたのですが、自分のデスクに戻った後すぐに報告をしにきた新人部下の小さなミスに対して怒鳴り散らしてしまいました。

自分でもこれは完全に「やつ当たり」だったと実感しています。

その日から部下の気持ちが離れているように感じ、とても後悔しています。

私はどうしたらよかったのでしょうか。アンガーマネジメントの観点から教えてください。」


回答

課長の指摘に「反射的に」反撃せずに済んだところまではよかったですが、「部下へのやつ当たり」はよくやってしまいがちな行動です。

こうした事態を避けるために怒りの「性質」を深く理解していきましょう。


怒りの性質

①高いところから低いところに流れる

上司から部下、親から子など、立場の高い方から低い方に流れやすい


②身近な対象ほど強くなる

家族や親しい友人など、「自分を理解してほしい」と思う人ほど怒りは強くなりやすい


③矛先を固定できない

もともと怒り感情の対象ではなかった人に、「やつあたり」をしてしまいやすい


④伝染しやすい

イライラしている人と一緒にいると同じようにイライラしてしまいやすい


⑤エネルギーになる

怒りの感情を「バネ」にすることで、正しい方向に努力することもできる


いかがでしょうか。

今回のケースは怒りの性質の①、③が影響しています。

本来課長に向かうべきはずの怒りが矛先を固定できず、立場が下の新人部下に向かって「上から下に」流れてしまったのです。


筆者も人気のラーメン屋の店主が、若いアルバイトを怒鳴り散らす場面を見たことがありましたが、正直言ってラーメンの味を楽しむどころではなくなってしまいました。

「上から下」へ流れる怒りは見ていて気分がいいものではありません。

安易にこのような態度をとれば周りからの信頼を損なってしまうでしょう。


まずは、最低限「怒りを下に流さない」と強く意識することです。

これだけでも、あなたが評判を落とし損失をこうむるリスクは回避しやすくなります。

また、自分が「怒っている」と自覚している時は、弱い立場に接しないように接触を避けるというのもアリでしょう。



AUTHOR
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鈴木 裕介

ハイズ株式会社 事業戦略部長
日本内科学会認定内科医
2008年高知大学医学部卒業。一般内科診療やへき地医療に携わる傍ら、高知県庁内の地域医療支援機構にて広報や医師リクルート戦略、 医療者のメンタルヘルス支援などに従事。2015年より現職。

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