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2016.03.24健康術

デキるビジネスパーソンは寝室にも気を配る

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朝にすっきりと目が覚めるとその日一日が快活に送れます。

ビジネスパーソンにとって、朝のスタートダッシュのためにも、すっきりとした目覚めは何としても手に入れたいものです。 実は、朝のすっきりとした目覚めを手に入れる闘いは、前日の夜に寝室に入る前から始まっているのです。


チェックリスト

次の項目ではいくつ当てはまりますか?

数が多いほど、すっきりとした目覚めは遠ざかっている可能性が高いのです。 

□寝室に仕事用机とPCが置いてある

□寝室には携帯やスマホを持っていく

□ 寝るときは電気スタンドをつけている

□寝室は真っ暗だ

□寝室のカーテンは遮光十分で締め切っている

□夜にコンビニに立ち寄ることが多い


これらの項目に共通するポイントは「光」です。

500ルクス(通常の室内照明は約150~500ルクス)以上の光、あるいは波長の短い(青白い)光を浴びると、メラトニンという睡眠リズムを安定させるホルモンが分泌されにくくなることが分かっています。メラトニンは眠りに入る前から分泌が始まっており、体を自然な睡眠に誘うように働いています。

しかし、眠る前にコンビニエンスストア(一般的に、2500ルクス以上の照度)に立ち寄ったりすると、光の刺激によってメラトニンの分泌が乱れて、眠りに入るタイミングが遅れてしまいます。また、多くのメディアでも取り上げられているように、寝室で入眠前のスマホ使用によるブルーライト暴露は睡眠リズムに大きな影響を与えます。


寝室の照明とカーテンにも気を配る

睡眠の質の向上のために、寝室の明るさにも気を配りましょう。一般的に、寝室の照明の明るさ(=照度)は、 0.3ルクスで睡眠の深さおよび熟睡感でともに良好な睡眠が得られると言われています。

ちなみに,月明かりは約0.5~1.0ルクス,ロウソクを近くで見ると10~15ルクスです。

電気スタンドはロウソクよりも明るいでしょう。

ただ暗ければいいというわけでもありません。睡眠中の寝室が真っ暗だと、心理的に不安感を持ちやすいと言われています。月明かり程度がちょうど良い明るさのようです。


また、翌朝の「すっきり目覚め」のための一工夫があります。多くの寝室には遮光カーテンがあるかと思います。一般的に、遮光カーテンは2枚セットになっており、遮光カーテンの後ろにレースのカーテンがついています。寝るときは、レースのカーテンは閉めておいて、遮光カーテンを少しだけ開けておくようにします。朝になって、太陽が昇ってくるのと同じリズムで部屋が徐々に明るくなってくることを狙うのです。真っ暗な部屋で目覚ましの音に飛び起きるのではなく、周囲環境の明るさを使って自然と眠りから覚めていくとすっきりと目覚めることが出来るのです。


医師をしていますと、「睡眠を制する者は健康を制する」と思います。多くのビジネスパーソンが睡眠不足による日中のパフォーマンス低下に悩んでおられます。仕事の効率化やスキルアップも大切ですが、もっと身近で、すぐに出来てすぐに効果が見込めるのが睡眠管理です。この重要性に多くのビジネスパーソンに気付いて頂きたいと思います。 

AUTHOR
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裵 英洙 (はい えいしゅ)

外科医、病理専門医として勤務医時代を過ごした後、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネス・スクール)で医療経営・ヘルスケアビジネスを学ぶ。在学中に、医療コンサルティング会社を設立。現在も臨床業務をこなしながら、医療機関経営コンサルティング・ヘルスケア企業アドバイザリー・ヘルスケア系ベンチャー支援業務などを行っている。『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』(ダイヤモンド社)など著書多数。

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