COLUMN健康コラム
一覧へ戻る質の良い睡眠のための食習慣
新年度が始まりました。生活環境やリズムの変化で疲れが表れやすい時期です。疲れ解消には、しっかり睡眠を取るために食事を見直してみましょう。
睡眠と食事のつながり
疲れを溜めないためにはしっかり睡眠を取ることですが、睡眠時間を十分に取っていても睡眠の質が悪くなってしまうと、すっきり目覚める事が出来ず、疲れを溜めこんでしまいます。また、睡眠が十分に取れていないことで、生活習慣病やうつ病のリスクが高まるとも言われています。睡眠時間も大切ですが、食生活で体の内側から見直しをしていく事も大切ですので、お勧めの食事を紹介します。
朝の栄養はトリプトファンとビタミンB6を必ず
朝はご飯やパン、果物に含まれる「糖質」を摂ることが基本です。糖質を摂ると「これから1日が始まるぞ」と脳にスイッチが入り、体内時計がリセットされて睡眠のリズムが整います。起きて14~16時間後に睡眠を促す「メラトニン」というホルモンが分泌されますが、メラトニンの生成を促す栄養素である「トリプトファン」と「ビタミンB6」を意識してとることが効果的です。二つの栄養素を朝に摂り、夜の睡眠に備えましょう。
・トリプトファン : 牛乳・チーズ・ヨーグルトなどの乳製品、赤身の肉・魚、卵、大豆製品などのたんぱく質に豊富
・ビタミンB6 : 鮭・サンマ・サバなどの青魚、バナナ、ニンニクなどに豊富
ご飯・焼き魚・味噌汁の揃った和食が理想的ですが、忙しい時はバナナとヨーグルトなどもお勧めです。
昼間のカフェインは効果的
疲れが取れない時には、30分程度の昼寝をすることは良いことです。コーヒーや紅茶、一部の栄養ドリンクに多く含まれるカフェインは睡眠の質を妨げてしまう為、基本的には夜の就寝4時間前からは控えた方が良いものですが、カフェインの刺激作用は体内に吸収されてから30分程度で現れてきます。そのため、昼寝をして起床後すっきりした目覚めにつなげるためには、昼寝前にコーヒーを飲むことは効果的です。
夜は腹8分目で、グリシンがおすすめ
夜は脂っこいものを食べたり満腹まで食べ過ぎると、胃腸の活動が休息出来ずに睡眠の質が悪くなります。また、アルコールは覚醒作用がある為、睡眠の質を妨げますので、程ほどが良いです。
アミノ酸の一種である「グリシン」は就寝前に摂ることで睡眠の質を改善すると言われています。夜は消化の良い食事を腹8分目にして、睡眠に備えましょう。
・グリシン : エビ・ホタテ・イカ・カニ・マグロなどの魚介類に豊富
基本は1日3食規則正しく、バランス良く食事を摂ることが重要です。「これだけ食べればよい」という食材は無く、「これを食べなければ」と考えるのもストレスにつながります。出来る事から取り入れてみてくださいね。